兵庫県で一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)の許可を取ろうと調べはじめると、多くのサイトに「運輸支局へ申請します」と書かれています。ところが兵庫県には「兵庫運輸支局」という役所は存在しません。
結論から申し上げます。兵庫県の運送業許可の申請先は、神戸運輸監理部です。そして許可が下りた後の緑ナンバーの登録は、姫路市飾磨区にある姫路自動車検査登録事務所で行えます。
この記事では、姫路で運送業を始めようとされている方に向けて、どこに何を持っていくことになるのかを整理します。
兵庫県の運送業許可は、どこに申請するのですか?
神戸運輸監理部です。ここが兵庫県内の一般貨物自動車運送事業の許可申請を所管しています。
他の道府県では「〇〇運輸支局」という名称の役所が窓口になります。たとえば大阪府なら大阪運輸支局、岡山県なら岡山運輸支局です。ところが兵庫県だけは組織の成り立ちが異なり、「運輸監理部」という名称の組織が置かれています。
全国対応をうたう行政書士事務所のホームページを読んでも、この兵庫県特有の構造まで書かれていることはまずありません。「運輸支局に申請します」という一般的な説明を信じて調べ続け、「兵庫運輸支局」が見つからずに困ってしまう——実際によくあるつまずきです。
なぜ兵庫県だけ「運輸支局」ではないのですか?
神戸港という国際港湾を抱えているためです。
兵庫県には、トラックなどの陸上輸送だけでなく、船舶・港湾・海事に関する行政も集中しています。そのため、通常の運輸支局よりも広い権限を持つ「運輸監理部」という組織が置かれているのです。同じ構造は、横浜港を抱える神奈川県(横浜)にもあります。
運送事業者の立場からすると名称の違いにすぎませんが、書類の宛先や問い合わせ先を調べるときには実際に影響します。「兵庫運輸支局」で検索しても正しい情報にたどり着けないためです。
姫路市から申請する場合、どこへ行くことになりますか?
神戸市まで行くことになります。姫路市内に運送業許可の申請窓口はありません。
姫路から神戸までは、車で高速道路を使っておよそ1時間、JR新快速でおよそ40分です。決して遠くはありませんが、問題は「一度で終わらない」ことです。
運送業の許可申請では、提出した書類に不備や不明点があると「補正」を求められます。補正のたびに神戸まで往復していると、本業の時間が削られていきます。実際、申請から許可までの間に3回から5回程度のやり取りが発生することは珍しくありません。
緑ナンバーの登録も神戸で行うのですか?
いいえ。緑ナンバーの登録は、姫路市内で行えます。
許可が下りた後、事業用自動車として車両を登録し、緑色のナンバープレートを取り付ける手続きがあります。これは姫路自動車検査登録事務所(姫路市飾磨区中島福路町3322)で行えます。姫路・播磨エリアの方にとっては、ここは大きな利点です。
整理すると、こうなります。
| 手続き | 場所 |
|---|---|
| 許可申請・補正対応 | 神戸運輸監理部(神戸市) |
| 役員法令試験 | 神戸市内の会場 |
| 許可証の交付 | 神戸運輸監理部 |
| 緑ナンバーの登録 | 姫路自動車検査登録事務所(姫路市飾磨区中島福路町3322) |
| 運輸開始届など | 神戸運輸監理部 |
書類は神戸へ、ナンバーは姫路へ。この一言で覚えていただければ、全体の流れが見えてきます。
申請から許可までどのくらいかかりますか?
審査そのものにかかる期間(標準処理期間)は3〜4か月です。ただしこれは「不備なく受理されてから」の期間で、書類に補正があるとその間はカウントが止まります。
準備期間と許可後の手続きを含めると、相談から営業開始まで8か月から1年が現実的な見通しです。
| 段階 | 目安期間 |
|---|---|
| 営業所・車庫の物件調査 | 1〜2か月 |
| 資金計画・書類作成 | 1〜1.5か月 |
| 審査(標準処理期間) | 3〜4か月 |
| 役員法令試験 | 申請の翌月以降 |
| 許可後の手続き・車両登録 | 1〜2か月 |
「トラックを買ってから相談する」のでは遅いのは、この期間の長さが理由です。車両を先に用意しても、許可が下りるまでは1台も動かせません。その間もリース料や駐車場代はかかり続けます。
姫路・播磨から申請する方が特に注意すべき点は?
車庫の前面道路の幅員
車庫の要件のうち、姫路・播磨エリアで最もつまずきやすいのが前面道路の幅員6.5m以上という基準です。
この地域は古くからの街道沿いに集落が形成されており、見た目には広くても6.5mに届かない道が少なくありません。土地の値段と広さだけで判断して契約を結んでしまうと、後から使えないと分かって振り出しに戻ります。
契約書に判を押す前に、必ず道路幅員をご確認ください。市町村が発行する道路幅員証明書で確認できます。
営業所の用途地域
第一種・第二種低層住居専用地域には営業所を置けません。市街化調整区域も原則不可です。「自宅を営業所にしよう」と考えていたら使えなかったというご相談は、非常に多くいただきます。
用途地域は姫路市のホームページで確認できます。判断に迷われる場合は、お気軽にお問い合わせください。
役員法令試験のスケジュール
申請すると、法人の役員(個人事業主の場合はご本人)が法令試験を受けます。30問中24問以上の正解で合格。2回不合格になると申請そのものが却下され、また一から出直しになります。
条文集の持ち込みが認められている試験ですが、どこに何が書いてあるかを把握していないと、50分では到底足りません。準備なしで臨むのは危険です。
申請を代行してもらうことはできますか?
できます。行政書士に依頼すれば、書類の作成から神戸運輸監理部への提出、補正対応、許可後の各種届出まで代行できます。
社長様にお願いすることになるのは、次の3つだけです。
- 役員法令試験の受験(これだけは代理できません)
- 書類へのご署名・ご捺印
- 資金のご準備と残高証明書の取得
神戸への往復も、補正のやり取りも、許可後の5つの手続きも、すべて代行できます。
まとめ
- 兵庫県の運送業許可の申請先は神戸運輸監理部。「兵庫運輸支局」という役所は存在しません
- 神戸港を抱える県のため、通常の運輸支局とは異なる組織になっています
- 緑ナンバーの登録は姫路自動車検査登録事務所(姫路市飾磨区中島福路町3322)で行えます
- 審査だけで3〜4か月、相談から営業開始まで8か月〜1年
- 姫路・播磨エリアでは車庫の前面道路6.5mが最大の関門
姫路市を中心に、兵庫県全域で運送業許可の申請をお手伝いしています。
「この土地は車庫に使えるだろうか」「うちの資金で足りるだろうか」——契約や購入をする前にご相談いただくのが、最も失敗の少ない進め方です。
ご相談は無料です。着手金をいただくのは、許可の見込みが立ってからです。
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